帰りの特急

帰りの特急

ぎりぎり1分前に駆け込んだ。

 

久しぶりに走ったので、

 

息も絶え絶え。

 

頭痛が凄い。

 

 

出張内容はいい話ばかり聞けたが、

 

僕のような日常生活に

 

不自由がある者の

 

実践できるレベルの話では

 

ややなかった気がした。

 

 

健康で、出世が目指せる人には

 

きっととてもためになる話。

 

 

僕はせめて死ぬ前に

 

自分の能力でも必要とされるなら、

 

誰かの助けになりたいと、

 

それだけの気持ちでやっているから。

 

それから日銭を稼ぐために。

 

 

だから、出世したいとは思わないし、

 

むしろ僕の知識や技術を使って、

 

周りの人が論文を書いて

 

出世してくれればいいと思う。

 

 

そのお手伝い。

 

それだけ。

 

 

僕が直接誰かを助けることは

 

できないと、

 

ゆうこさんとの一件から、

 

思い知ったから。

 

誰かを助けることができる人を

 

手伝う。

 

それだけ。

 

 

その人に出世してもらって、

 

たくさんの人を助けて欲しい。

 

そのお手伝いくらいは

 

もしかしたらできるかもしれないと

 

そう思っただけ。

 

 

おかしいかなあ。

 

おかしいのかもね。

 

でも、希死念慮の中で、

 

出来ることは精一杯やってるっていう

 

矜持だけはある。

 

たとえ僕が、

 

科他人だとしても。

 

 

自死という裁きまでは、

 

誰かの助けになりたい。

 

 

せめていまの同僚や上司たちが

 

喜んでくれる笑顔を見てから、

 

死にたい。

 

 

もちろん死んだことは、

 

伝えずに、

 

辞職する形で。

 

 

自殺者が出たなんて伝わったら、

 

受け止める側はどれほど辛いか。

 

だから、誰にも知られず、

 

消えるようにいなくなる。

 

それが僕の最期の礼節。

 

 

くだらないって、

 

わかってます。

 

でも、出来ることは、

 

精一杯やってることには、

 

誰にも文句は言わせない。

 

たとえ、幼稚な能力でも。

 

 

死ぬまでは、

 

生きてますから。

 

こんな僕でも。